※本記事はイベントシナリオやメインストーリー、通常サオリ絆ストーリーの一部ネタバレを含みます。
今回復刻されたブルーアーカイブのイベント「オペラより愛をこめて!」では、サオリがこれまでとは異なる表情を見せてくれています。
初回開催時は微妙にひっかかりを覚えたのですが、今回自分の中でそれなりに納得のいく解釈が見つかったので言語化してみます。
またいつも以上に狂犬っぷりが発揮されているハルカの可愛さについても触れたい……!
今回はそんな「サオリの変化」と「狂犬ハルカの魅力」について感想を語っていきます。
サオリの描かれ方が変わった「オペラより愛をこめて」
本イベントではサオリが「常識知らず」であることに加え、過去の彼女と比較すると「表情豊か」に描かれています。
今回のイベントでのサオリの立ち位置
アリウスを離れて一人で「自分探しの旅」を始めたサオリ。
その状態で初めてイベントシナリオの主軸の一人に添えられたのが今回です。
便利屋68のターゲットであるドン・アランチーノの護衛として雇われており、彼女たちと敵対する立ち位置にいます。
ですが自身の常識ずれから周囲を困惑させ、味方からも敵と見られ、最終的に便利屋と共闘していました。
ドンの運び方とか護衛じゃなくて強襲捕縛の知識っぽいのがアリウスの教育内容ー!って感じがしましたね。
彼女が見せた新しい一面
先にも書いた「表情豊か」なリアクションが今回サオリが見せた新しい一面です。
これまでも困惑することはありましたし、想定外の事態があった時「くっ……!」となっていることはありました。
ですが「な、なぜだ!?どうしてそうなる!?」のようなリアクションはほぼ無かった気がします。
アズサの否定やミサキの飛び降りの際に激情を表すことはあれど、予想外の事態にも基本冷静に対処していたはずです。
絆ストーリー1話での口座開設騒動の最終的な決着を見てもその様子はうかがえると思います。
私は初回開催時はそのリアクションに違和感を覚えてしまい、ですがそれを深堀せず「イベントのテイスト的にそうなるか」くらいに流していました。
過去のサオリとどう違う?変化の解釈
これまでのサオリのイメージ
本イベント以前のサオリのイメージを形作るのは以下シナリオだと思っています。
- エデン条約編(エピローグ含む)
- 通常サオリ絆ストーリー
- 最終編
特に絆ストーリーの話はどれも一般的な知識が無い事から予想外の事態に陥っていましたが、どれも冷静に対処したり(絆1)、「仕方ない」と受け入れたりしていました(絆2,3)。
だから初回時私はオペラでのサオリに違和感を感じたのですが、この「仕方ない」が大切だったんだと思います。
この時のサオリの心にはまだ「vanitas vanitatum, et omnia vanitas」が残っているのです。そしておそらく、自罰的な心も。
私が持っていたこれまでのイメージは「まだアリウスの教えに囚われている」サオリだったのです。
「変化」に対する解釈
そして絆ストーリー最後では先生が「契約書の事でも勉強しようか」と誘いますが、一度は断ろうとします。
ですが先生に「ダメ、約束」と言われてしまい、
そうだな……。私には、まだ……。
……まだ。学ばないといけないことが、たくさんある。
※通常サオリ絆ストーリー3話より抜粋
と終わります。
恐らくこの瞬間から、サオリは未知の事態に直面した時や利用された時「仕方ない」と諦めて受け入れるvanitas vanitatumの心を手放したのでしょう。
マダムに歪められて誰かのためだけにあったこれまでの自分を。
そして自分に対する罰のように「今までと何も変わらない」「もう少し、このままで……」と理不尽をも諦め受け入れる自分を。
一度捨てて、「学ぼう」という意志が宿ったのではないかと。
それを踏まえると、今回イベントのサオリに対する違和感もかなり薄れる感じがしました。
私が知っていたのはvanitasの心で全てを諦め受け入れて、ただ状況に対処するサオリだったからです。
一方今回のサオリはどうでしょう?少なくとも私はvanitas vanitatumを感じませんでした。
それは想定外の事態をすべては虚しいのだからと受け入れるのではなく、
「な、なぜだ!?どうしてそうなる!?」と自分の想定と異なる道に至った理屈を、学びを求めて抗っているからだと私は思うのです。
それこそが私が初回に違和感を感じてしまった元であると同時に、今回気づいたサオリの変化であり成長なんだと思います。
それとアリウスでの知識のみで行動して認識のズレを周囲に指摘される姿、少し補習授業部でのアズサに重なるんですよね。
便利屋を見て「なるほど、そうなのか」と素直に納得し教訓とする姿や褒める姿もそうです。
つまりアズサのように知らない世界を「学ぼう」としているんじゃないかなって思うのです。
アズサはあの時、花を見てこう言ってた。
それがたとえ虚しいことであっても……抵抗し続けることを止めるべきじゃないと。
アズサがやり遂げているのだから、私たちもできないわけないよ。
私たちの青春は、私たちだけのものだから。
※エデン条約編4章 エピローグ アツコの台詞より抜粋
Sheside Outsideへの繫がり
オペラよりも後に開催されたSheside Outsideでのサオリは比較的クールよりに近いキャラに戻っていた気がします。
もちろんアリウスメインのイベントで他グループキャラと絡まなかったから、というのもあるとは思います。
でも通常絆ストーリー3で学ぼうと決めて、オペラでvanitasを止めて抗って学ぼうとして、新しい世界で右も左も分からず失敗しながらも色々経験して……
そしてSheside Outsideでそれらの経験がこれまでのサオリに積み上げられて落ち着いて、空虚じゃない穏やかな笑みを浮かべられる彼女になった。
そう考えると、サオリの成長の歩みを感じられていいなって思いました。
想像じゃないつながりだとSheside Outsideの最初で「護衛か……。」と護衛に一瞬難色を示しているのは多分オペラでの失敗繫がりかと思います。
とにかくかわいい暴走超特急狂犬ハルカ
いやこのイベントとにかくハルカが可愛いですよね……。スーツはカッコイイしドレスはめちゃくちゃ可愛い。
それでいて「狂犬」っぷりが過去一。恐ろしい速度で噛み付きに行ってました。
なんで過去一だと思ったんだろう?と気になったのでカウントしてみました
- 第1話 仕事の用で(1)
- 大人しく消えて下さいぃぃぃぃぃぃ!!
- 第1話 仕事の用で(1)
- 〇んでくださいぃぃぃぃ!!!
- 第3話 怪しい奴ら(1)
- 許せません許せません許せません……!!
- 第4話 想定外の事態(1)
- 許さなあああぁぁああああい!!!
- 第4話 想定外の事態(2)
- 大人しくアル様の餌食になってくださいいいいぃぃ!!!(サオリへ突撃)
- 第5話 手慣れてそうで不器用に(1)
- うあああああぁぁぁぁぁ!!!(復活)
- アル様の計画を邪魔するなぁぁぁぁぁ!!!(再突撃)
- 第6話 とんでもない誤解(2)
- わ、私が全部……!(カヨコに止められる)
- 第7話 とんでもない結末(1)
- うあああぁぁぁ!!
- 全員、〇んでくださいいぃぃぃぃ!!!
実際の突撃としては8回。おおよそ1話に1回くらいのペースで突撃(未遂含む)してますね。他にこの密度は無かったはず……。
そしてこう見ると結構バリエーションありますね。カヨコがリードを引っ張る様に止めたのも好き。
また狂犬っぷりの間に見せる忠犬っぷりもいいんですよね……。
アルの言葉一つで「は、はいっ!」と激情を抑えて引っ込んだり、アルが「行きましょう」と先を歩くと「あ、アル様!私も……!」ととてとてついて行ったり。
絶対犬尻尾似合います。新衣装にどうでしょうか。
あと「で、でも私だけドレスを着ずに浮いたら、みんなに迷惑を……」とアルだけではなく便利屋皆を大切に思っているところとかすっごく好きです。
まとめ:vanitasを捨て「学ぼう」とする意志
というわけで初回開催時に感じたサオリに対して感じた引っ掛かりを解釈して言語化してみました。あとハルカかわいい。
このイベントがギャグよりのドタバタ系であることはもちろん承知のうえで、こう考えたら面白いなーって感想でした。
自分的にはそれなりに気に入った解釈が出来ました。
もし頷いて頂けましたら恐悦至極。それではまたどこかで。