ブルアカ今回のイベントストーリーめちゃくちゃ良くなかったですか!?
ここ好きを語りたい欲が爆発したので今日はイベントストーリー感想です!
生徒の掘り下げ
安心感のあるキャラ描写
今回特に良かったなー!と感じられたのが生徒の掘り下げです。
生徒のキャラクター性がブレたり一段飛びになったりせずに安定して立っていて、それぞれの個性が違和感なく話に組み込まれ内面や心情が深堀りされていました。キャラクターの呼吸が感じられると言えばいいんでしょうか。
おかげでキャラクターが物語に合わせにいっているザラついた感覚が無く、スルスルと読み進められました。
スミレ
今回私が一番見方を変えさせられた生徒(もちろんいい意味で)です。同様の先生も多いのではないでしょうか。
さて、突然ですが先生方のスミレに対する認知度を区分してみようと思います。
- メイン、絆ストーリー、今回以外のイベストのみ先生の印象
- トレーニング部グループストーリー既読先生の印象
- 今回のイベント読了先生の印象
1.の先生の場合、スミレの印象は「熱狂的トレーニング愛好家でたまに周囲を巻き込む」ではないでしょうか?
2.の先生の場合、「単なるトレーニングだけではなく相手の夢に寄り添う気持ちも持っている」が加わるでしょう。
そして今回3.で、「厳しいトレーニングを勧める」「夢に寄り添う」の「なんで?」が解消されました。
それが今回深堀りされた部分であり、スミレというキャラに一本通った芯。つまり「信念」です。
私は今回スミレが語ってくれた「挑戦は何よりも難しい」というお話がとても好きです。
ダイエットを例とし「なりたい自分」を目指して努力するも「やりたいこと」の誘惑に負けて一時的な幸せを得る。代わりに「なりたい自分」からは遠ざかってしまう。そうして、些細な事で固めた決意は崩れてしまう。
だからとスミレは言います。
誰かの決意を後押しして、『なりたい自分』にしてあげたいと思っているのです。
そういう人の理想に向かうお手伝いができるのなら……それは――とても素晴らしいことだと思っています。
誰かに決意させることは、私にはできません。
だから、私は目標に向かって頑張る人が好きなんです。
※「プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~」EP07(第5話)「大切なのは折れない心」より
私事ですが私も約2か月前からブログなんてものに初挑戦している身です。
「誘惑に負けて遠ざかる」「些細なことで日々の努力の決意が崩れてしまう」。とても身に覚えがございます。
だからこそ、スミレの言葉がとても愛おしく思えたのです。
時にやりすぎてしまう所もありますがそれも作中で本人も言う通り「真面目過ぎる」のと、この理念への熱量あればこそなのかなと思います。
あと先生が「意外と営業向きかもね……」って評したのも面白かったです。
というのもビジネスって相手の欲しい物を売るのは当然で、お客さん自身も気づいていない潜在的ニーズをキャッチするのが大切なんてのはよく聞く話です。
スミレの信念を踏まえてそう考えると、ちょっと強引なくらいの勧誘も夢に繫がるトレーニングの潜在的ニーズを察知してのものなのかなとか考えられて味のある評だなと思いました。
さてスミレの掘り下げの個人的メインはここまで書いた通りですが、性格面についてもありましたよね!
「トレーナー。いえ……先生。」と突然の先生呼びで先生の居住まいを正させ真面目に語った後に
そして、それを導く人の事も。
そういう意味で……先生の事を、好ましく思っています。
ふふっ、どうしてそんなに驚くんですか?
トレーナー?
※「プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~」EP07(第5話)「大切なのは折れない心」より引用
先生呼びで好ましく思っていますなんて言ってから笑顔を浮かべて「どうしてそんなに驚くんですか?トレーナー?」ですよ?
やだこの子押し引き強い……!絆ストーリーやメモロビの時と比べてかなりの柔術使いに育ってる……!
信念とは違ってこれまで知らなかった一面を見た感じでひゅーっ!ってなりましたね。いや本当にどちらもいい深堀でした。
レイ
今までは電脳新春行進曲等やグルストくらいで、今回初めてイベントストーリーの中心として登場した子。
私の中では「野球がめっちゃ好きでホームランに思い入れがあって、なんだかんだスミレのトレーニングに付き合える子」くらいの認識でした。
いや、私この子かなり好きですね!
野球についての熱量が知識面からも初対面のハナエへの言葉からも伝わります。
そしてそれ以上に
……うーん。どうしても、試合なので……。勝敗を考えてしまうんです。
(中略)
それでも、私は野球が好きなんです。
だからこそ、試合結果はどんなものであれ受け入れるべきなんですが……。
でも……へへっ、やっぱり勝ちたくなっちゃいます。
※「プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~」EP06(第4話)「偶然の出会い」より
ここが私の胸に「あ、この子いいな」って感じさせてくれました。
純粋な「好き」であったはずのことやものが、何かを気にして少し濁ってしまったような感覚。
誰もが身に覚えがあるんじゃないかなって思います。
そして私は「自分は本当にこれが純粋に好きなんだろうか?」って方向に考えちゃうタイプなんですよね。
だからこそこういう悩みを「へへっ」って笑って語れるレイのこと、いいなぁって。
他にもレイは「好きなのに、どうして感情的になってしまうのでしょうか」等かなり普通の人に近しい悩みを持っていたりします。でも「そういうところも、不思議だなって思います」とあまりマイナス感情にひっぱられていない感じがするんですよね。
スミレが確固たる信念と理想を持った「強い人」で「こう生きれたらかっこいいな」と思わせてくれる子だとしたら、
レイは「誰もが抱くよくある悩みをもっている普通の人」。
でも「こうあれたらいいな」って思わせてくれる子だと感じます。
またスミレとの関係性の描かれ方もバッチリでしたね。
「みんなを見守るのが好きだから、かな」という先生の言葉を聞いて「あっ、いや、先輩みたいだなって思いました。……へへっ」と笑うシーンもレイがスミレをどう思っているか伝わって良かったですし、
最後先生からバッターボックスに立つように言われたレイが、
「トレーニング部の部長として、私も応援しています」ってスミレの言葉で「……行ってきます。」と最後の決意を固めたのが本っ当に良くて!(クソデカボイス
これはグループストーリーで大切なホームランの想いを取り戻させてくれたスミレへの信頼も大きいと思います。
でもそれ以上にスミレがトレーニングを通じてその人にどうなって貰いたいのか、スミレは何を応援しているのか、そういう信念や大切にしてるものの部分までレイが理解しているからこそなんじゃないかなって思うんです。
だから電脳新春行進曲でもなんやかんや一緒にトレーニングしきったし、今回も他でもないそのスミレが応援してくれているからこそ決意を固められた。そんな気がするのです。
あぁ~こういう関係性大好き。
ハナエ
チア衣装よろしくお願いいたします。
応援することで、誰かが勇気を出せるのなら……。それが一番の幸せです!
団長もきっと――これも一つの救護、と言ってくれるはずです!
※「プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~」EP06(第4話)「偶然の出会い」より
ハナエらしい台詞でありつつ趣味チアリーディングに絡めつつ団長への矢印も忘れない。
グッとくるとか感動したとかではないですが、キャラに合っててちょっと満足感高い台詞があるのも今回いいイベントだったなって思える一因な気がします。
そして医学の古書をハナエに読ませるのはもうやめよう…!
全体的な満足度の高さ
演出◎
ピッチャーが玉を投げた瞬間からBGMが消えてSEのみ。
最後の一球を撃ち返した音のみが響いて観客がかたずを見守る。結果は……!?
――からの画面いっぱいのスチル&テーマBGM!
いやもう完璧でした。
盛り上がりを最高潮に持ってくる要素が全て詰まったような演出。まさにこういうのでいいんだよ!
展開的に打つだろうと分かっていてもうおおっ!ってさせてくれる本当にいい魅せ方でした。
SEのみになったのも静寂→魅せBGMの事前準備になると同時にレイの集中も感じさせてくれて技巧が光ります。
興奮と緊張のあまりバタって倒れちゃうモブがその後起き上がってえ?え?どうなったの?ってお約束というか古い映画的というかな演出も地味に好き。
演出さんいい仕事して下さる……!
情景描写◎
(みんながなんと言っていたのかは、あまり覚えていない)
(ただ、全力でバットを振った後は……)
(弧を描く白い影を、目で追い続けていた)
※「プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~」EP11(第8話)「グラウンド炎上」より
ホームランに魅せられて、憧れて、叶わなくても成績が振るわなくても夢見てずっと努力してきたレイ。
練習ですら一度も打ったことが無い、本当にただ追い求めて描き続けてきた夢の形。
その空想を初めて現実にできたときの表現として文句のつけようがなかったですね。
短くて綺麗。でありながら情景もレイの心境も目に浮かぶ。
ソシャゲという文字数が限られる中で読みやすさと綺麗さと情景情報全てがぎゅっと詰まってて、
こう言ったらあれですがこの文が書ける人がまだいる…!とちょっと安心してしまいました。
ギャグのテンポ◎
ここは完全に個人の好みだと思いますが、私はかなり好きでした。
「私はなんともないよ?」監督がショックで?「いや?」じゃあいったい誰が…
「俺だよ!!!!」
とか
「こいつが食ってるおにぎりは俺のものだ!」「や、やめて!それは今年の新米で作ったおにぎりなの……!」
「よせ!ファンに手を出すな!」「な、なんでブレーブスの4番がここに!?」
「当然だろ……ファンを傷つけさせはしない!ファンあっての私達だ!」
「いいからお前は試合に戻れ!!!」
とか私はめちゃくちゃ好きでした。特に後者のテンポとツッコミどころの多さが好きで好きで。
なんでしょう……ボーボボみがあるんですかね。なんだボーボボみって。
その他良かった点
先生の描かれ方
- 地の文と選択肢の使い方が「従来の先生」
- 先生らしい台詞
- 場面に合わない変なボケが無い
- ピキーン(NT音)が無い
地の文と選択肢の使い方が「従来の先生」
最近ちょっと地の文で語るタイプの先生を見かけるようになりましたが、
会話は選択肢、感情は()内、地の文は基本行動描写のみ。キャラを通してこれらを描くことも有。という古くからの先生描写が個人的には好みです。
先生らしい台詞
うん。みんなは可能性の塊だから。
それが開花していくのを……見守りたいんだと思う。
「目標」へ一歩近づくための手伝いを、私ができるのなら……。
それだけで嬉しい……かな。心からそう思ってるよ。
※「プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~」EP8(第6話)「グラウンド炎上」より
先生節って言うんでしょうか。
別にいつも言っていないといけないわけではないんですけど言ってくれてると「ああ先生だ」って安心します。
レイも言うようにこの台詞はスミレと重なる感じの台詞なのもいいですよね。
身をつまされるモブ達の話
応援しているんだからいい思いしたっていいだろ
でも私達だって怖いんだ。連勝続きの中で負けたらどうなるか
なんとなーくどこかで聞いたことのあるようなお話。
私はキャラクターに人間臭さや現実味があると嬉しくなってしまうタイプのオタクなので今回のモブが「うわーあるー」みたいな感じだったの結構好きでした。
プレイボール!〜目指せ!満塁ホームラン~イベントストーリー感想まとめ
ということで今回のイベントストーリーが何故こんなにいいと思えたのかを再考して言語化してみました。
キャラの魅力を引き出す掘り下げ、文章も演出も全体的に高水準。
この二点が特にそう感じられた理由な気がしますね。
実際は展開や野球に関して「んん?」ってなる場面もいくつかあったりもしましたが、
そういうところを「ま、いっか!」と思わせてくれるくらい良かった点が大きかったです。
いや~いいイベストでした。
スイーツ部書かれた方だったりするんでしょうか?そうだったら納得のクオリティですし、
そうでなかったらこのクオリティのイベスト書ける人がさらに一人いるということでとても喜ばしいことだなって思います。
それでは、色々書いてきましたがこのあたりで。わかるー、とかそこだよね!みたいに共感して頂けましたら嬉しいです。
蛇足
今回みたいな話を読んで「自分も頑張ろう」って思える人は素敵です。
でも「こういう話を見ていつも一時はやる気に燃えるんだけど、なんかすぐ燃え尽きちゃうんだよね……」という方もいるんじゃないでしょうか。
そういう方は騙されたと思って「夢をかなえるゾウ1」という本を読んでみてください。きっと刺さるはずです。